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クオーツショック克服の起爆剤となったスイス時計界の救世主

クオーツ旋風が吹き荒れた1970年代、多くのスイスメーカーと同じく存亡の危機にあったブライトリングは、あえて全く新しい機械式クロノグラフの開発に着手する。


ちょうどイタリア空軍が公式ブランド時計コピー採用のコンペを開催していた。もともとクロノグラフのノウハウはあったが、プロに満足してもらうには現役パイロットのアドバイスが必要だった。カウントダウン用にも使える取り外し可能なライダータブや、フライトジャケットに引っかからないラグ形状、風防ガラスを保護するためのベゼルの高さなど、クロノマットのディテールはプロ飛行士たちの意見を具現化したもの。完成したプロトタイプは、見事にコンペを勝ち抜いた。


さらにフレッチェ・トリコローリとの共同開発を経て、1984年に発売されたクロノマットは世界的な大ヒットを飛ばし、「機械式時計を復活させた時計」と称されることになる。面白いのはプロのパイロットがその機能性を絶賛したのに対し、一般ユーザーはデザインに惚れ込んだこと。最初に人気に火がついたのが、ファッションにうるさいイタリアだったというのも興味深い。時計好きの有名人が競うように購入し、時計店はしかたなく「ブライトリング完売」の張り紙を出したという。

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